審神者日和

とうらぶから刀剣鑑賞にハマった審神者ナカアキのブログ

【2016年8月9日】垂井町探訪【岐阜・名古屋遠征前編】

 この記事は2016年8月9日に岐阜県垂井町を観光した際のレポートとなります。こちらは8月9・10両日の岐阜・名古屋遠征の前編という位置づけとなります。

 

 

 岐阜県不破郡垂井町(たるいちょう)は県の西部、地図上は滋賀や愛知の県境にほど近く、岐阜県大垣市岐阜市のベッドタウンの1つとされています。

 この地は織田家の家臣であり、羽柴秀吉の与力および参謀として名高い竹中半兵衛重治公をはじめとする戦国武将ゆかりの地です。また不破郡関ヶ原町に隣接しており、当町も関ヶ原の戦いで毛利秀元軍などが陣を置いた南宮山が立っています。

 

 好きなんです、竹中半兵衛公、と黒田官兵衛公(両兵衛・二兵衛)。おらが歴史沼にのめり込んだきっかけの武将です。

 

 

 はじめに、この度1泊2日の遠征を決めた理由について下記をご覧ください。

 

 

 

  徳川美術館(愛知県名古屋市)では夏季特別展期間中(7月14日~9月11日)に、同館所蔵の脇差 銘 吉光(名物 鯰尾藤四郎)が出展されています。そこへ豊国神社(京都府京都市)より薙刀直シ刀 無銘 伝 粟田口吉光(名物 骨喰藤四郎)が期間限定で出展されるとのこと。

 

nlab.itmedia.co.jp

 

 徳川美術館(徳美)と豊国神社(豊国)のタッグは、これまでにコラボグッズの展開やツイッター上でのやり取り等を見ることができました。しかし当の二振りが合いまみえるのは、駿府御分物(家康公の遺品)として分かれて以来という可能性も。

 

 この夏季休暇... 乗り込むしかない! そしてできれば前日入りして、朝からじっくり見ていきたい! せっかく1泊していくならどこか回りたいな... と、芋づる式に垂井町探訪を思いついた次第です。

 順番から考えるとついでみたいになってますが、垂井はずっと訪ねたいと思い描いてきた場所です。本当なら涼しい季節に訪ねたかったけど、めったに休暇は取れないし行くしかない!

 

 

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   仙台からのアクセスには、とにかく名古屋へ出てくること。今回は空路で参りました。金山駅JR東海道線に乗り換えて垂井駅を目指します。

 

 

 この頃ちょうど大阪城イベントがありましたね。おら自身はあまり得意ではなく(というか寝落ちしてしまうため)、地下100階はかつて1回しかクリアしていませんでしたが、今回報酬が極の修行道具なので無理くり頑張りました;;

 

 

 ともあれ、移動いどうです。朝8時前に家を出て、垂井に到着したのは14時過ぎでした。さすが夏の岐阜、せんだいより ずっとあつい!

 

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  JR垂井駅北口前のロータリー。

 

 半兵衛公の像の奥に見えるのは垂井町観光案内所です。こちらでは毎週月曜以外の9時~14時、垂井町役場では平日8時30分~17時の間レンタサイクルを利用することができます。どのみち、この暑さだと自転車で受ける風も期待できないかな。

 所々でタクシーを拾いながら各地を巡ることにしました。

 

 

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  菁莪(せいが)記念館。天保年間に竹中氏が道場菁莪堂を創立、明治以降は菁莪義校、菁莪学校として発展してきました。現在は竹中氏ゆかりの品々や半兵衛・官兵衛の生涯を紹介するパネルが展示されているほか、グッズ販売も行っているそうです。 

 しかしここで痛恨のミス、写真の赤丸にご注目ください...

 

   _人人人人人人人人人人人_
   > 火曜日につき休館日 <
    ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

 

 「御用の方は隣の岩手公民館へ~」との看板も下がっていますが、その公民館も火曜日休館なので打つ手なし、ハハハ... orz

 

 

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  こちらは公民館前のさざれ石。小さな石が集まり大きな塊を形成する。日本各地で産出されますが、近隣だと滋賀・岐阜県境にそびえ立つ伊吹山が主な産地です。

 

 

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  通りを北上してすぐ、竹中氏陣屋跡が見えてきました。かつて岩手城があった場所で、江戸時代に竹中氏が大名でなく旗本に留まったために陣屋と呼ばれるようになったそうで、小型の城と言った方が正しいとのこと。

 

 現在は小学校と民有地となっており、白壁の櫓門、水堀の一部分、石垣の一部分が残っています。

 

 元々、竹中氏は菩提山城(岩手山城)に居を構えていたのですが、山城のため不便であり平時は岩手城に住んでいたとされています。

 

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  ふもとの岩手城(竹中氏陣屋跡)から現代人の足で片道31分の山道でござる。

 

 陣屋跡を出てさらに北上し、上記マップにも載っている禅幢寺(ぜんとうじ)へ向かいました。こちらは竹中氏と家臣の菩提寺となっています。

 

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 墓参りをした後は来た道を南下していたのですが、この辺りから暑さが身に応えてきました。「熱中症」の文字が脳内でくゎんくゎん回りだしたその時、バイパスの向こうにカフェの看板が...!

 

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  たすかったああああああ><;

 水分を持ち歩いていたのにクラクラしてきたから、今思い返しても危なかった。 

 

tabelog.com

 

 という訳で今回のオアシス、県道53号線沿いのカフェ・フランドルさんです。

 コーヒーに自家製生チョコを添えて出していただけます、うまんい。調子に乗ってチーズケーキも注文していっちゃいました、しやわせ!!

 

 ヒヤりとしたのが、こちらのフランドルさん定休日が水曜なんですね。先ほどは菁莪記念館が休館(火曜日)で嘆いていたのですが、もし旅程をずらして翌日(水)に同じ状況に陥っていたら...

 

 

f:id:nakaaki0815:20161229215128p:plain  すっかりリフレッシュしたので先に進みましょう。まだジリジリとした暑さだけど、もう大丈夫。

 

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  五明稲荷神社にお参りしました。こちらは黒田長政が幼い頃、竹中半兵衛によって織田信長から匿われていた地とされています。

 

 戦国ちょっといい話系のスレなどで有名な逸話ですが、かいつまんでお話すると。

 

天正5年(1576年)、織田家臣の羽柴秀吉に従っていた小寺官兵衛は、人質として嫡男 松寿丸(後の長政)を羽柴家に預けていた。当時の黒田家は御着城主・小寺氏の家老として小寺姓を賜り、小寺官兵衛と名乗っていた。

(織田の直臣でない官兵衛が世継ぎである松寿丸を人質を差し出したのには理由があるのだけど、本筋から離れるため割愛)

    ↓

天正6年(1578年)、織田に臣従していた荒木村重が謀反、有岡城の戦いが始まる。官兵衛は懇意であった村重を翻意させるため、単身有岡城へ乗り込むも、説得に失敗し逆に拘束、監禁されてしまう。

大河ドラマにも描写があったが、多分に夢が詰め込まれているんだろうなぁ)

    ↓

官兵衛が有岡から戻ってこない事態に、信長は彼が村重方に寝返ったと判断。人質である松寿丸を処刑することに。

    ↓

官兵衛の同僚である竹中半兵衛が密かに松寿丸の身柄を引き取って匿い、信長には処刑したと虚偽の報告をした。

    ↓

有岡城の陥落後、官兵衛が救出され疑念が晴らされた。信長の下へ帰還し、その場で初めて松寿丸の生存が確認された。一方、半兵衛は有岡陥落の半年ほど前、三木陣中でこの世を去っていた。

官兵衛と松寿丸(長政)は半兵衛への恩義を忘れず、後に関ケ原の戦いにおいて長政は半兵衛の嫡男 重門と共に東軍として奮戦した。

 

 かっこよすぎんでしょうよ、これ...

 

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  境内には匿われていた松寿丸が当地を去る前に、彼自ら手植えした銀杏がそびえ立っていました。 いました、というのも今年2月、生えている2本の銀杏の内1本が衰弱で倒壊の恐れありということで、根本から2mほど残して伐採されたのです。樹齢400年はたっている訳だからねぇ。

 

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  新芽がスクスク育っていたよ! ちょっとほんわか。

 

 

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  さて、本日最後の大事なミッション。お土産です。

 当日は名古屋に宿泊予定だったので体力を温存すべく、タクシーを拾いました。垂井駅の南側にある小川新聞店さんです。

 

 

 

 

 もう一度言います、新聞店さんです。

 

 

 

 

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  正直に言います、「ここでよかったんだっけ...?」と不安になりました。

(外観に関する前情報ナシで訪ねました)

 

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  あっでもノボリがある!と安心して入店しましたw

 

www.chunichi-tarui.com

 

twitter.com

 

 中日新聞垂井南部専売店(小川新聞店)さんは、通常業務のほか、垂井町関ヶ原にゆかりのある武将をメインとしたグッズのアンテナショップを展開しています。店内には甲冑の展示室までございます。

 

 こちらで入手できると聞いていたのが、

 

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  五明稲荷神社で伐採した銀杏のかけらです。これだけは欲しくて1日頑張りました!

 

 その他あれこれとグッズを拝見しながら、スタッフの方々と好き勝手お話したり、ツイッターのフォローしたりして、楽しいひと時を過ごしました。

 この度は本当にありがとうございました。今回は南宮大社に参拝できなかったので、計画立ててまた伺います!

 

 

 ここで当日の探訪は終了、名古屋へ向かいました。ホテルで落ち着いた後に、フォロワーのお歴々に戦利品をじまぁぁぁん!

 

 

 この戦利品の中でもすごいのが「関ヶ原合戦南宮山武将マップ」 。このリーフレットの挿絵、真・三国無双戦国無双信長の野望オンライン等のイラストを手掛ける諏訪原寛幸氏の作であるのだから驚きました。解説も興味深く、ホテルでじっくり読み込んでしまった。

 

 

 そんな感じで、遠征1日目の夜は更けていくのでした。

 後編へ続く。

 

saniwanakaaki.hatenablog.jp