刀剣をお迎えしました
ブログの方では大変ご無沙汰しております。
この度、ご縁があって初めての刀をお迎えしました。
連休に仙台で開催された刀剣市でお会いした一振りで、室町期の海部刀の脇差です。
海部について知識がほとんどないので、帰宅後に自室の教科書をあれこれ調べました。
○海部鍛冶は阿波国(阿州)の海部師久を祖とし(諸説あり)、鎌倉末期~幕末期まで栄えた。
○江戸時代には、徳島藩蜂須賀家のお抱え鍛冶として徳島城下で鍛刀した。
○著名なものは三善長慶所持の刀 阿州氏吉作(名物 岩切海部)。
「四国の刀工には詳しくなくて」と店長さんにお話し、その場で色々伺いました。この時代なら海向かいの長船が健在で京とも距離が近い、とのことで、もしかしたらそうした地域の影響も少なからず受けていたのかもしれませんね。
それはそうと正真正銘、人生初の所有となるため、手入れ道具と刀袋も併せて購入しました。
だが、刀枕と毛氈も持ってなかったことに帰宅してから気づくという。ああもう勢いでお迎えするからこうなるんだ!
しょうがないじゃない、出会っちゃったんだもの。
以下、iPhone XRで撮影した姿を一部ご紹介します。
まずは差し表の切先から茎にかけて。
差し裏の茎から切先にかけて。
この写真の地鉄中央に見える板目がすごくすき。
分かります?この、こう... すごく穏やかに見える一振りなんですよ。
地鉄は表・裏ともに肌模様が鮮明で見どころが多く、鎬側の全体に映りが出ていて、手に取らせていただいた瞬間から目が離せなくなってしまいました。直刃調の刃中の働きとか、きっともっと見どころがあると期待できるので、より良く鑑賞する環境を整えたいところです。
刀身の状態が良く、また白鞘にも良い材が使われていて、本当にこの価格でいいんですか?と内心思いつつお迎えしました。ぼくも大切に扱わないとだなあ。