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審神者日和

とうらぶから刀剣鑑賞にハマった審神者ナカアキのブログ

【2016年5月28日】石川県立美術館

 この記事は2016年5月28日、石川県立美術館(石川県金沢市) で開催された「名物前田藤四郎と甲冑・陣羽織」を観賞した際のレポートとなります。

 

 

 石川県立美術館は金沢城公園や金沢21世紀博物館からは少し離れ、兼六園の南東に位置しています。

 加賀前田家の収集した書物文化財は、東京都目黒区にある前田育徳会尊經閣(そんけいかく)文庫に所蔵されています。こちらには展示に利用できる施設はないため、石川県立美術館内の「前田育徳会展示室」にて公開されています(尊經閣文庫分館)。

 

www.ishibi.pref.ishikawa.jp

 

 

 

 前田家所蔵の刀剣は短刀 銘 吉光(名物 前田藤四郎)のほか、太刀 銘 光世作 (名物 大典太)、刀 無銘 伝 義弘(名物 富田江)、刀 無銘 伝 正宗(名物 太郎作正宗)(以上三振りは国宝)等が知られています。中でも大典太光世は昨年同時期の企画で展示されており(刀剣男士として実装前でしたね)、割と頻繁に公開されているのかしら... と思ったら、なんと前田藤四郎は実に53年振りのお披露目!

 

 仙台から金沢へのアクセスは新幹線(大宮で北陸新幹線に乗り換え)、もしくは空路(仙台-小松便)と時間・コストがかかりますが、次回お目にかかれるのがいつになるやら。ためらっている暇はない!

 

 というわけで今回は、仙台空港からバビューンと飛んでまいりました。

 

 

 

 

  小松空港に到着。ここからリムジンバスで金沢駅まで移動です。到着ロビーそばのほっとプラザ北陸は、公衆無線LANFreeSpot」が設置されているほか、伝統工芸品の展示スペースとなっています。

 上記は能登キリコの様子を描いたもので、九谷焼陶板製。色彩鮮やかだなぁ。

 

 

 

 

 JR金沢駅西口で下車。うーん、東口に比べておとなしめ?

 

www.jr-odekake.net

 

(一時騒然となった鼓門があるのは東口

 

 ちなみに、ちょうど北陸新幹線が開業した年に金沢を訪ねているため、代表的な観光地である兼六園金沢城公園、ひがし茶屋街辺りは探訪済み。

 

 

 

twitter.com

 

 こちらは有志で金沢観光マップを紹介されているアカウント様です。今回参考にさせていただきました!

 メインの刀剣観賞以外にも、回りたい場所が結構離れているので時間はカツカツです。金沢レンタサイクル「まちのり」を登録して、早速出発。

 

  金沢レンタサイクル「まちのり」 (公式サイト)

 

 

 

 

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 住所の詳細は、後述の理由につき非公開とします。 

 

blogs.yahoo.co.jp

 

 まずは金沢市笠舞町、某アパートの敷地内に建てられた非人清光碑を訪ねました。

 

 加州清光は金沢の刀工で、一般に沖田総司の佩刀とされる加州清光を打ったのは6代目(長兵衛藤原清光)とされています。

 

 金沢藩は寛文8~9年(1668~9年)、加賀・越中で発生した飢饉に見舞われていました。時の藩主 綱紀は寛文10年、飢餓難民救済を目的とした「非人小屋(窮民収容所)」を設置し、藩民救済を行ったそうです。折しも大坂夏の陣以降、戦に用いる刀の需要が激減していた頃に飢饉が重なり、刀工達の生活は困窮していたことが想像できます。6代清光が非人小屋に住まい、そこで作刀したため「非人(乞食)清光」と呼ばれていました。

 

 この碑は昭和42年(1967年)に建てられており、アパートより以前からあったそうです。刀を模したモニュメントもさることながら、碑文や書も有名な方々の作とのこと。よく観察したかったけれど、如何せんお住まいの方がいる目の前ですからね。

 

 

 

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 帰りも結構な距離、しかも地図中央部の弧のラインまでは上り坂が続きます。当日はまちのりのスタンドに何度か立ち寄る都合上、10号線沿いを走りました。

 

 

www.kanazawa21.jp

 

 金沢21世紀美術館を訪ねました。こちらは来たことがなかったのと、館内にレストランがあるので腹ごしらえにお邪魔しました。

 

 

 

 

 

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 館内の展示は混雑していたので、お外の不思議作品をぐるっと眺めてきました。

 

 

 さて、目的地である石川県立美術館はここから少し南下した場所にあります。その前に、石浦神社をお参りしてきました。

 

 こちらは神仏習合の頃に石浦山慈光院長谷寺と呼ばれていた、金沢最古の神社です。お守りの種類が非常に豊富です。煩悩や執着を捨て、必要なものだけをいただくのですよ...

 

 石浦神社|石川県金沢市 (公式サイト。ゆんる~い「きまちゃん」が気になる)

 

 

 

 美術館のエントランス。ツイートが事後だけど 。

 

 今回の特別展示では、2代 利長から14代 慶寧に至るまでの加賀藩藩主が所用した甲冑や陣羽織、軍装図録が公開されていました。そして展示室の中ほどに前田藤四郎が。

 

〇短刀 銘 吉光(名物 前田藤四郎)

 長さ8寸1分(約24.5 cm)、平造、三つ棟。茎の「吉光」の上に目釘穴2つ。鍛えは梨子地にところどころ杢目が交じり、全体的にふんわり柔らかな光を纏うようでした。刃文は浅く、乱れが交じります。

 

 何というか、本丸台詞の雰囲気の理由を見つけた気がしました。キラキラでもピカピカでもなく、ふんわり明るいという印象。それでいて姿は凛としている。これは確かに名刀だなぁ。

 

 

 前田育徳会展示室を後にし、隣に入ると岸駒(がんく)の展示が公開されていました。江戸中期から後期にかけて活躍した絵師で、迫力のある虎図を多く描いたことで有名です。軽く調べたところ、本物の虎の骨や皮を入手する機会があり、これらを精密に写生したことで、より写実的・緻密な虎を描くことができたそう。

 

 迫力もだけど毛がですね、もふもふなんです。ネコ科だしふわふわして可愛らしいのだけど、骨格は力強い虎そのもの。これもまた良いものを見ることができました。

 

 ところでこちらにも刀が一振り展示されていました。

 

〇刀 銘 賀州住兼若 裏銘 霊護 寛政庚申仲冬十七 支御* 危難子孫宝焉 雅楽助岸駒識

* 御の下に示

 

 17~18世紀の刀工、3代 辻村兼若の作。賀州も加賀のことですぞ。鎬造、鍛えは柾目か? 目釘穴は1つ。裏銘が見えるように展示されていました。

 

   |  〇  |

   |  霊  |

   |  護  |

   | 支 寛 |

   | 御 政 |

 ====================

   | 宝 十 |

   | 焉 七 |

   |  雅  | ←「うたのすけ」と読みます。岸駒が有栖川宮家に

   |  楽  |   仕えた頃に称したものです。

   |  助  |

 

 

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  美術館を後にし、今度は西側、長町武家屋敷跡がある界隈を目指します。

 

www.nomurake.com

 

 

 野村家武家屋敷跡は、藩祖 前田利家の直臣だった野村家の屋敷跡に、加賀大聖寺藩の商人が豪邸の上段の間を移築した施設となっております。

 

 

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 素敵な佇まいのお庭が公開されているほか、二階の茶室でお抹茶をいただくことができます。

 

 ここを訪ねた同志のお歴々が「本丸だ...」と呟いていたのを見て来ました。いったい今年だけで、何軒の本丸にお邪魔しているんだろう。

 

 

 

 ここで痛恨のお知らせ。時間切れ(閉館時刻)につき、上記の前田土佐守家資料館を逃してしまいました。

 

www.kanazawa-museum.jp

 

 こちらはいわゆる「加賀八家」の一家であり、藩主前田家の分流である前田土佐守家の文化財が展示されている施設です。

 

 

 

 そして旅行自体もそろそろタイムアップ。帰りは金沢駅から北陸新幹線東北新幹線を乗り継ぎです。

 

 

 今月読んだばかりのくせに! 

 

 

 

 

 日付が変わる前になんとか帰宅できました。 最後は、今回持ち帰ったお土産の紹介で締めたいと思います。

 

 

 

 

  いつかまた前田君も、大典太も展示される日が来ることを期待して。