審神者日和

とうらぶから刀剣鑑賞にハマった審神者ナカアキのブログ

【2017年6月25日】日本名刀展 第二部 平成29年 新作名刀展 ~ 現代の刀工と刀職 ~(致道博物館)【前編】

 この記事は致道博物館(山形県鶴岡市)にて2017年6月14日より開催中の『日本名刀展第二部 「平成29年 新作名刀展 ~ 現代の刀工と刀職 ~」』に参加した際のレポートです。

 

 第一部への参加レポートはコチラ。(会期:2017年4月29日~6月8日)

saniwanakaaki.hatenablog.jp

 

 今回の日本名刀展 第二部は、日本美術刀剣保存協会主催の新作名刀展および刀剣研磨・外装技術発表会に入賞した日本刀・刀装具の展示の巡回展という位置づけです。入賞作品には、ツイッター等でも一時話題に上がった「日本号写し」(刀身彫りの部優秀賞、片山重恒氏作)も展示されています。

 

 また特別展示として、上林恒平氏作 御手杵の槍 写しも期間限定で展示されるとのこと。思い起こすこと2ヶ月前、前橋で見た彼はその後どんなに綺麗になっちゃったのかな...!

 

 というわけで、前回同様、始発の高速バスに飛び乗って鶴岡に向かいました。

 

 

 本日のお目当ては② 上林恒平氏のギャラリートークです。エスモール着が10時前、ギャラリートークが14時なので、まずは午前中じっくり新作刀剣を鑑賞しました。

 

平成29年 新作名刀展

 刀剣、刀身彫り、鐔、拵など総勢60点以上ありました。さすがに多いので、これはよかった(いがった!)というのとすき!!!だったものをメインにピックアップしていきますね。

※No. は目録掲載順

 

1. 刀 銘 小鍛冶義人作之 平成二十九年二月日

 吉原 義人(東京都)... 情熱大陸に出演した刀匠

 丁子乱

 

2. 刀 銘 大和国住月山貞利彫同作(花押) 《いがった!》

 綾杉肌、真の倶利伽羅

 

3. 脇指 銘 長谷堂住恒平 平成二十九年三月 《すき!!!》

 平造、綾杉肌、物打に棟焼

 

6. 太刀 銘 於越後國大野義光作之 平成廿八一年春 《いがった!》

 丁子乱、焼き高い

 

12. 太刀 銘 善博 《いがった!》

 単独ケース(信濃藤四郎が展示されていたやつ)、互の目、乱れ映り、上品な印象

 

13. 太刀 銘 清廣 平成二十九年二月日 《いがった!》

 板目、肌が詰む、見ていて落ち着く

 

16. 太刀 銘 肥後國八代住兼光作 平成二十九年初春 《いがった!》

 板目、肌立つ

 

17. 太刀 銘 山添住 金田國真作之 初桜 平成二十九年吉日

 丁子乱、焼き高い、ちりちりとして火の粉のよう

 

21. 刀 銘 慎平作 平成二十九年二月日 《いがった!》

 板目、肌が詰む、縮緬のようないい肌

 

23. 刀 銘 信濃住清直作之 平成二十九年丁酉春吉日 《いがった!》

 沸え出来、見れば見るほど味が出てくる

 

24. 刀 銘 上州住恒厳作 平成二十九年三月日 《すき!!!》

 沸え出来、金筋が肌目と一体になっている

 

26. 太刀 銘 浩 平成廿九年正月日

 板目、肌立つ、鉄が黒い、見ていてふと中鉢にまた行きたくなってきた...

 

31. 短刀 銘 宗泰 平成廿九年二月日 《すき!!!》

 鉄が黒い(青くはない)、切先からふくらにかけての肌立ちがいい

 

32. 大身槍 樋中 真の倶利伽羅備前長船住柳匠堂 片山重恒彫之 《すき!!!》

 切先の映り、倶利伽羅龍の肉厚さ、樋中 上部の肌目

 

33. 脇指 表 梅龍 裏 梵字護摩箸・蓮台 銘 柳匠堂 柏木重光彫之

 片切刃

 

34. 短刀 表 不動明王 裏 福聚海無量 銘 万里彫之

 帽子が炎みたい

 

44. 木目金地鐔 銘 正樹 《すき!!!》

 銀地の木目金

 

 

 いやぁ圧巻、眼福でした。当日は2番と3番をずっと行き来したり、31番の短刀にくぎ付けになっていました。

 それと丁子刃。個人的に今まであまりピンとこないでいたのですが、6番の丁子乱はすごかった。遠目にみても「うおっ」ときますね。

 拵の部も素敵な作品が多かったけど、やはり木目金にひと際目が行ってしまいますよね。仕方ないね。

 

 

 午前中に名刀展をじっくり堪能した後、お昼休憩。

 

 桂やさんが開いてたので麦きりをいただいてきましたよ。喉ごしさわやか!

 

 レポート前編はここまで。御手杵の槍 写しの様子とギャラリートークについては、後編でお伝えいたします。

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