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審神者日和

とうらぶから刀剣鑑賞にハマった審神者ナカアキのブログ

【2016年7月17日】永青文庫、日野市探訪

刀剣観賞レポート 旅行記

 この記事は2016年7月17日、永青文庫(東京都文京区)の夏季展『歌仙兼定登場』、ならびに東京都日野市内で新選組ゆかりの地を散策した際のレポートです。

 

 永青文庫熊本藩主細川家伝来の美術品、歴史資料や、設立者である16代 護立氏の収集品等が収蔵されています。現在の当主は元内閣総理大臣 18代 護熙氏。

 熊本城二の丸(熊本県熊本市)にある熊本県立美術館が「永青文庫展示室」を設け、永青文庫所蔵品の一部を展示しています(前田育徳会と同様ですね)。そのほか、東京国際空港第2旅客ターミナル内「ディスカバリーミュージアム」でも所蔵品の一部が展示されることもあるそうです。

 

 永青文庫 (公式サイト。ツイッターへのリンクもあり)

 

 

 永青文庫所蔵の刀剣、刀装具はこれまでにも定期的に公開されてきましたが、歌仙兼定をメインに据えた展示会は珍しいようです。図録にも記されているように、国宝の二振りを差し置いてですからね。

 

 さらに、今回の展示期間中は永青文庫のある文京区と刀剣乱舞のコラボレーションが展開されており、ある意味今夏のビッグイベントと言えますね。

 

 文京区 ~永青文庫「歌仙兼定登場」~文京区・「刀剣乱舞-ONLINE-」コラボレーション (文京区サイト)

 

 まぁスタンプラリーとかは探訪日(7/17)より後だった訳ですが、後日談はさておきレポートです。

 

 

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 当日は朝の新幹線でひとっ飛び、開館前に間に合うように現地着しました。待機列はそこまでひどくなかったけど問題はお天気、ジメジメとした曇りで汗が止まらない;;

 

 館内の佇まいも趣があっていいですね。永青文庫は昭和初期、細川家の屋敷跡に事務所として建てられたそうで、階段の手すりや窓、廊下に据えられた本棚やキャビネット等の調度品にも年月を感じさせます。

 

 展示室は列進行で、後ろからの観賞なら順番を待たずに見ることができるスタイルでした。撮影はできないのでメモを取りつつ、しかし正確に描きとるのに集中できるほどの余裕はなく。歌仙兼定を含め、印象に残った刀剣について図録を参照しながら記しておきます。

 

〇刀 銘 濃州関住兼定作(歌仙兼定)

 16世紀、2代 兼定(之定)の作。刀身は反りが小さくスラリとした姿で、実戦向きという印象。鎬造、鍛えは板目に柾目が交じる。目釘穴は2つ。刃文は直刃調で下部(刃区側)が互の目、のたれが交じる。 もちろん歌仙拵と共に展示。

 

〇刀 金象嵌銘 光忠 光徳(花押) 生駒讃岐守所持

 13世紀の作。鎬造、木目肌、猪首切先。大きく磨り上げられていて、樋を1本掻き通す。刃文は互の目で上部は浅く、下部につれて大きく幅広になるなど見どころが多い。

 

脇差 銘 信長

 15世紀、大和当麻派(たいまは)の初代 信長の作。歌仙兼定よりやや小ぶり。樋が1本掻き、棟区の手前で丸留。目釘穴1つ。刃文は互の目調でゆったりとしている。信長拵(江戸時代)と併せて展示。

 

〇刀 無銘 志津 金象嵌 海賊

 14世紀、美濃志津派 兼氏の作。南北朝の刀らしく、身幅が広くて反りが小さく、大切先で豪壮な姿。刃文は直刃調にのたれが交じりゆったりとしているけど、刀身の姿と相まって緊張感がある。

 

〇太刀 銘 豊後国行平作

 12~13世紀の作。「古今伝授の太刀」とも。細身で腰反りの強い優美な姿。刀身の表には倶利伽羅龍、裏は不動明王(こちらを見えるように展示されていた)。千年近く前の刀と思えない美しさ。室町時代にあつらえた革包太刀拵も展示。実にシンプルなレザーでした。

 

 このほかに目を引いたのが刀装具の数々。まさに肥後拵の本場ですからね。黒と金のコントラスト、デザイン、彫りの精密さが魅力の刀装具が多く展示されていました。

 

vixen.co.jp

 

 ここに来る以前に、ツイッターで刀剣クラスタの皆様がオススメされていたビクセンの単眼鏡を購入しておいてよかった。桜九曜紋透鍔の細やかな象嵌も観賞し放題です。

 

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  永青文庫を出て、池泉回遊式庭園である新江戸川公園を抜けた後、松聲閣(しょうせいかく)に向かいました。

 こちらは細川家の学問所、また一時期は細川家の邸宅として使用されたもので、現在の建物は今年1月に改修されたばかりです。当時の面影を重視し、一部の古いガラス窓などはそのまま利用されています。

 

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 細川護熙当主の書。「人の成道は万人の成道であり、一事の成就は万事の成就である」という華厳宗の教えだそうです。

 

 

 歌仙さんの等身大パネル、描きおろしイラストはこちらで公開されていました。各自順番は大事にしつつ、思い思いに撮られていました。

 

 

 

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 さてお次は、ちょっと距離がございます。23区を離れて日野市までやって参りました。

 

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 お目当ては市内にある佐藤彦五郎新選組資料館です。当日はちょうどこちらが開館日ということなので立ち寄りました。つまり、兼定あわせのつもりです、当人は。

 

  https://sato-hikogorou.jimdo.com/ (公式サイト)

 

twitter.com

 

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 入口付近を拡大すればそれっぽいのですが、住宅地の中にある上、見かけは普通のメゾネットマンションなので油断すると完全に見落とします。内部は打って変わって、新選組ファンの聖地のようになっています。

 

 佐藤彦五郎俊正は、近藤勇と共に天然理心流剣法を学び、後に新選組隊士となった中心人物の多くとよしみを持った人物でした。特に土方歳三とは、彼の姉が彦五郎に嫁いだため身内の関係でした。館内には歳三が佩用していたという刀 銘 越前康継の拵、鉄扇、近藤勇から譲り受けた短銃といった武具のほか、書簡や茶器なども展示されています。

 なお、越前康継の刀身(長さ2尺3寸6分5厘、約70.7 cm)は4~5月に公開されるとのことです。

 彦五郎直系の子孫でいらっしゃる館長さんの情熱が伝わる、立派な資料館でした。

 

 

 資料館を後にし、次の目的地を目指してぶらぶら。

 

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 道中、ずいぶん鬱蒼とした空間があったので何かと思ったら、地元で有名なカフェだったようです。

 

twitter.com

 

 元は長野県南佐久郡小海町高原美術館に併設されていたそうですが、昨年故郷であるこちらに移転したばかりとのこと。

 

 

 ちょうど美味しそうな季節限定やってたー! 時間気にせず寄れたら良かった;;

 

 

 最後に土方歳三資料館を訪ねました。

 毎年、歳三の命日に佩刀であった和泉守兼定の刀身を公開されるのは有名ですね。こちらも当日は開館日だったので、兼さんそのものには会えないものの歳三さんゆかりの品々を拝見してきました。拵かっこよかったよ、さすがは兼さん!!

 

歳三の生家 土方歳三資料館|東京都日野市 | 東京都日野市。幕末動乱期、幕府方「新選組」副長の子孫が運営する資料館 (公式サイト)

 

twitter.com

 

 

 ここで今回の度はおしまい。真田丸OA(秀次様...)には間に合わないけど日付変わる前に帰宅しました。